2026/06/14
記憶をたどる外出 ~大宮八幡宮にて~
皆さま、こんにちは。
作業療法士のOです。
今回は、以前のブログ「昭和の時代を生き抜いて ~100歳の誓い~」でご紹介したF様の、その後のご様子をお届けいたします。
■ 思い出の場所へ
F様はご入居前、よく大宮八幡宮へ足を運ばれていたそうです。
「桜の時季と、秋の御神輿がすごいんだよ」
そう嬉しそうに話されるご様子が印象的で、
「また行ってみたいですか?」とお尋ねすると、
「歩けるかなぁ…。あんまり外に行ってないから」
と、はじめは少し不安そうな表情を見せていらっしゃいました。
そこでリハビリでは、外出に向けて歩行訓練やバランス訓練、段差昇降訓練を実施。
少しずつ自信を深めていただけるよう、日々取り組みを重ねていきました。
やがて、
「行けるなら連れて行ってもらおうかな」
と前向きなお言葉が聞かれるように。
この想いを担当スタッフを中心に多職種間で共有し、大宮八幡宮への外出を計画。
ついにお出かけの日を迎えることとなりました。
■ 境内で蘇る記憶
当日はスタッフが付き添い、階段をゆっくりと上りながら本殿へ。
無事にお詣りをすることができました。
下りの階段も、一段一段確かめるように進まれるF様。
安定した足取りで歩かれていました。
「あっちに行くと、御神輿がたくさん置いてあるんだよ」
境内の様子をよく覚えていらっしゃり、指を差しながら教えてくださいました。
懐かしそうに御神輿をご覧になるお姿から、思い出の深さが伝わってきました。
さらに、
「あのあたりを少し行くと善福寺公園があってね、そこもよく散歩したよ」
と、次々に思い出がよみがえってこられたご様子。
その後、公園をゆっくりと一周し、穏やかな笑顔を見せてくださいました。
■ 秋祭りを楽しみに
今回の外出は、F様にとって大きな自信につながったご様子です。
「秋祭りは御神輿が出て見事だよ。行ってみたいねぇ…」
そう楽しみにお話しされるご様子が、心に残ります。
もうすぐ100歳をお迎えになるF様。
これからもお元気にお過ごしいただけるよう、日々の機能訓練をとおして体力づくりを支援してまいります。
そしてまた、秋祭りの賑わいをご一緒できる日を、私たちも楽しみにしています。