2025/12/25
色とりどりの世界が現れるスクラッチアート
皆さま、こんにちは。
作業療法士のOです。
今回は、作業療法士主催のアクティビティ「スクラッチアート」の様子をご紹介いたします。
スクラッチアートは、黒い下地を削ることで下から鮮やかな色や模様が現れ、まるで塗り絵のように作品を仕上げていくアートです。
削るたびに思いがけない色が現れるため、完成までの過程そのものを楽しめるのが大きな魅力です。
まずは、お好きな模様を選んでいただき、竹の棒を使って線をなぞるところからスタート。
「これでいいの?」「あら、綺麗ねぇ」
と、削った瞬間に現れる色に、皆さま自然と手が進みます。
線をなぞるだけでなく、
「こうやって塗りつぶしてもいいのね。細かいけど、そんなに力が要らないのね」
と、花びらや背景を少しずつ削りながら、色の広がりを楽しまれていました。
削り方によっては、色合いや印象が変わるため、同じ下絵でも仕上がりは実にさまざまです。
皆さまが、真剣な表情で取り組まれるご様子が印象的でした。
「ここをこうやって削ったらいいんじゃないかなぁ」
と、おひとりで考えながら取り組まれる方や、ご入居者同士で声を掛け合いながら進める場面もみられ、アクティビティの時間は思考力のトレーニングであると同時に、穏やかな交流の場ともなっていました。
スクラッチアートは、線を中心に仕上げるか、思い切って広く削るかによって、まったく異なる世界が生まれます。
完成した作品には、それぞれの感性やこだわりが自然と表れ、並べてみると個性の違いが一層際立ちました。
今回が初めての取り組みでしたが、皆さまが熱中されていたご様子から、今後も継続して実施していく予定です。
色とりどりの世界が少しずつ現れていく、その過程も含めて楽しんでいただける時間となればと思っています。