2025/10/09
今、再びあの夏へ ~地域とのつながりを支える"Life Focus"~
皆さま、こんにちは。ライフマネージャーのKです。
今回ご紹介する“Life Focus”の取り組みは、通いなれた地元のお祭りへの参加を叶え、ご家族や地域の方々との心温まるひとときを過ごされたケースです。
K様はご入居前、毎年欠かさずご家族とともに地域のお祭りに参加されていました。
威勢のよいお神輿の掛け声や祭囃子が聞こえると自然と身体が動くほど、心待ちにされていた行事です。
「今年もまた、あの祭りに行きたい」—。
そのひと言に込められた想いを受け止め、スタッフは実現に向けて準備を進めました。
当日は浴衣のお支度に少し戸惑われる場面もありましたが、スタッフはユマニチュード®の技法を取り入れ、役割を分担しながらお声かけや歌、手拍子などで安心していただけるよう工夫しました。
すると穏やかな笑みが戻り、無事に着付けを終えることができました。
浴衣姿をご自身で鏡に映されたK様。
「とてもお似合いです、素敵ですよ」
とお声をかけると、手を叩きながら輝くような笑顔を見せてくださいました。
髪を整え、お化粧を終えると、その表情はまるで長年のお祭り仲間に会う前の高揚そのものでした。
お祭り会場に到着すると、K様の姿を見かけられた懐かしいお顔ぶれが、次々と駆け寄ってきました。
ご子息やお孫様、そして地域の方々からも
「おかえりなさい!待ってましたよ」「お元気そうで何より!」
という声がかけられます。
その瞬間、K様の目から大粒の涙がこぼれ落ちました。
差し出された手をぎゅっと握りしめるお姿が、再会の喜びを物語っていました。
ご本人を中心に広がる温もりの輪—。
それは、K様の長い年月をかけて築いてこられたご縁の証でもありました。
やがて、担ぎ手たちの魂がぶつかり合うような盛大な神輿渡御がはじまりました。
K様は身体を乗り出すように目を輝かせ、手を振って応援されていました。
真夏の光の中で過ごされたその時間は、懐かしい日々が蘇る、かけがえのないひと時となりました。
この日、K様はご自身の居場所が今も地域の中にしっかりとあることを実感され、ご家族もスタッフも、その光景に胸を熱くしました。
これからも、K様が大切にされてきた“人とのご縁“を大切に、いつまでも変わらぬ交流を育んでいかれるよう見守ってまいります。
そして、日々の暮らしのなかで心身の健康を支えながら、穏やかで“その方”らしい時間を重ねていかれるよう心を尽くしてまいります。
※HUMANITUDEおよびユマニチュードの名称、ロゴは、日本およびその他の国における仏国SAS Humanitude社の商標または登録商標です。