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ソナーレ浦和の
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Sonare Urawa Presents 『みんなの力で"KANDO"を届ける物語 』ep.4~ Life Focus Awards 2024~

皆さま、こんにちは。
ライフマネージャーの並木です。

ソナーレ浦和では、当社の事業コンセプトである“Life Focus”(LF)の実現に積極的に取り組み、ご入居者がホームでも“その方”らしい生活がお過ごしいただけるように努めております。

このLFの取り組みには、ユマニチュード®の技法が大変有効です。
『ユマニチュード』とは、フランス語の造語で「人間らしさを取り戻す」という意味をもつ、包括的ケアメソッドのひとつ。
フランスの体育学の専門家、イヴ・ジネストとロゼット・マレスコッティによって考案され、40年かけて育まれた介護のケア技法です。
ケアを受ける人の「人間としての尊厳」を大切にし、ケアを行う人の優しい気持ちを伝えることを重要視した認知症ケア技術として、今日、多くの医療・看護・介護の現場で取り入れられています。

当ホームでも、このユマニチュードの実践に取り組んでいます。

ユマニチュードは、相手を『ひとりの人間』として尊重し、4つの柱である「見る」「話す」「触れる」「立つ」をとおして、温かい関りを築いていきます。
そして、認知症の方や介護が必要な方に対して、より丁寧で人間的なケアの提供を目指します。
また、「5つのステップ」があり、これは上記4つの柱を用いて、一連の物語のような手順でケアを実施します。
1.出会いの準備
2.ケアの準備
3.知覚の連結
4.感情の固定
5.再会の約束
ユマニチュードは専門的な技法であり、技術だけでなくメソッド(哲学)の理解も必要です。

つぎからは、当ホームの実践例をご紹介します。
まずは、出会いの準備(ドアを3回ノックし居住空間へ入室お知らせする)を行います。

目線の高さは水平を保ち(見る)、笑顔で
「会いに来ましたよ。今日も顔色がとてもいいですね、青空もきれいですよ」
と、穏やかな口調で(話す)。
つぎに、感覚の鈍い所に温かい手で(触れる)。そして、ケアの準備(関係性を築く)を行います。
すると、表情が少しずつ和らぎ、笑顔が拝見できました。

そして、リラックスしていただきながらケアを行い、
「とても楽しいひとときが過ごせましたね」
と、ポジティブな雰囲気と言葉をかけ感情の固定をして
「また会いに行きますね」
と、再会の約束をします。

このようなユマニチュードケアを取り入れることで、以下のような変化が生まれています。
① ケアの際に優しく声をかけアイコンタクトを大切にすることで、ご入居者の表情が和らぎ、笑顔が増えた。
② 丁寧な言葉遣いと優しい触れ合いを通してご入居者とスタッフの信頼関係が深まり、より安心してケアを受けていただけるようになった。
③ ご入居者のペースに合わせながら、一緒に立ち上がりの練習や散歩を行い、活動意欲の向上を促している。
④ 何気ない会話や昔の思い出話などを共有することで、コミュニケーションが活発になり、LF実現の骨子となる、ライフプラン作成のためのアセスメントが行える。
これからもご入居者お一人おひとりの個性と尊厳を大切にし、温かいケアを提供することで、その方らしい生活が過ごせるよう、スタッフ一同尽力してまいります。

※HUMANITUDEおよびユマニチュードの名称、ロゴは、日本およびその他の国における仏国SAS Humanitude社の商標または登録商標です。