皆さま、こんにちは。
作業療法士のNです。

秋が深まり、木々が色づく季節となりました。
朝夕の空気がひんやりと感じられるようになり、散歩にはぴったりの気候。
そこで今回は、当ホーム近隣の井草森公園へお出かけされた、お二人のご入居者の様子をご紹介いたします。

お出かけの前、
「歩くのが少し不安だから、車椅子で行くわ」
と話されていたご入居者。

ところが、公園に着いて野鳥がいることをお伝えすると、「どこにいるの？」と身を乗り出され、自然と立ち上がられました。
その後はシルバーカーを使って園内をゆっくりと散策され、
「やっぱり自然はいいわね…。こういうのを見ながら歩くのは気持ちいいわ」
と笑顔を見せてくださいました。

池のほとりでは、もうお一人のご入居者と一緒にカモを探しながら、
「ほら、あそこにいるよ」「本当だ、可愛いね」
と楽しそうな声が響きます。

ふと、金木犀の甘い香りが漂ってきました。

「どこからしてるのかしら？」
と見上げるお二人に、
「あそこにありますよ」
とお伝えすると、
「あら、本当ね。たくさん咲いてるわ」
と目を細めて眺めていらっしゃいました。

さらに道端には、秋の実り、どんぐりも落ちていました。
「お部屋に飾るわ」
と大事そうに拾い上げるその姿が、とても嬉しそうでした。

途中で出会った柴犬には、
「私、犬が好きなのよ。ホームのドッグセラピーにはいつも参加してるの」
と穏やかな笑顔を向けていらっしゃいました。

帰りの車中では、
「あの公園、本当に近いのね。また行きましょう！」
と、次のお散歩を楽しみにされていました。

自然の中で季節の移ろいを感じるひとときは、心も身体も軽やかにしてくれるようです。
皆さまもぜひ、秋の香りや色づきを探しに、お出かけになってみてはいかがでしょうか？