2025/05/14
"Life Focus"を形にする取り組み ~薔薇が紡ぐ、心の再生~
こんにちは!
ライフマネージャーのSです。
今回ご紹介する"Life Focus"(LF)を形にする取り組みは、あるご入居者が、薔薇にまつわる思い出の地を久しぶりに訪れたケースを紹介します。
ご入居者のS様は、ご結婚を機に東京都は北区の駒込にお住まいになりました。
ご自宅の近くには薔薇で有名な『旧古河庭園』があり、毎年、今時分になるとよく観にいらしていたそうです。
このお話をうかがったS様のPA(パーソナルアシスタント:ご入居者個別担当スタッフ)は、
「ちょうどシーズンですし、久しぶりに足を運んでみませんか?」
と、お誘いしてみました。
するとS様は
「ぜひ、行ってみたいです!」
とご快諾。
そこで早速、お出かけプランを立てました。
迎えた当日。幸い天候に恵まれ、朝から抜けるような青空が広がりました。
訪れた薔薇園は、今、まさに見ごろ。
一歩足を踏み入れた瞬間、目の前に広がったのは、色とりどりの薔薇が咲き乱れる夢のような光景でした。
鮮やかな赤、柔らかなピンク、そして可憐な黄色などの花が、初夏の陽射しを浴びて輝き、まるで自然が描いた絵画のように心を奪います。
「懐かしいわ…」
S様は、その美しさと一帯に広がる芳醇な香りに、あの時の思い出がよみがえったご様子で、穏やかな微笑みを浮かべました。
「夫婦で庭園をお散歩して、ふたりでベンチに腰掛けて、のんびりお茶を飲んだひととき。そんなささやかな思い出が、今では何よりの宝ものです」
と、遠い日に思いを馳せながら、感慨深い表情でおっしゃいました。
目の前で咲く、深紅の『ミスター・リンカーン』、淡いピンクの『クイーン・エリザベス』が、シルクのような滑らかな花びらをそよ風に揺らしながら、S様に「おかえりなさい」と優しく囁いているかのようでした。
帰路の車中にて
「今日は行くことができてよかったです。また、来年も観に行きたいです」
と、満ち足りた笑顔でおっしゃいました。
薔薇にまつわる思い出の地を訪ねた今回のプラン。
S様は、咲き誇る薔薇の花々に、過去の思い出を呼び起こされ、ご主人との楽しい日々を再体験されました。
また、自然の美しさに心癒され、今を生きる喜びを実感されました。
さらに、「また来年も来たい」という感情に未来への期待感が芽生え、日常生活に新たな楽しみを持たれました。
今回のLFの取り組みでは、こうした過去、現在、未来が交差する特別な時間をご提供し、心に深い感動をもたらすことができました。
これからも、LF活動を通じて、ご入居者のかけがえのない想いを実現し、その方の望む生活の実現につなげられるよう、努めてまいります。